ご家庭特撮 ~環境編~ [映像製作/映画/アニメ]
ごく一部の内輪では既に噂になっているのだが、現在映像作品を作っている。
ごく一部の内輪にしか公開されないプライベート作品である。多くて50人。
そのポスト・プロダクション作業に追われている真っ最中である。
あ、言っておきますが、おふざけで作ってます。真剣にふざけていると言うべきか。
とにかく、デジタル技術の発達のおかげで(極めて乱暴に言うと)ご家庭用のデジタルビデオカメラと動画編集ソフトがあれば「作品」が出来ちゃう時代なのだ。
とりあえず設備投資さえすれば、あとはほとんどお金をかけずに何とかなる。
まずは、カメラが無いと話にならない。
本当だったら、パナソニックのAG-HMC155みたいな凄いヤツ(こんなの→http://panasonic.biz/sav/camera/ag-hmc155/ag-hmc155.html)が欲しいところだが、税込み価格525,000円。趣味のご家庭スタジオで買えるような代物ではないし、使いこなせない。
私が使っているのは、キヤノンのFV M1という機種である。
2003年に購入したもので、当然ハイビジョンなんかでは無い。当時ご家庭用のビデオはおしなべて小型化されて「撮影してます感」に欠けるようになってきた。で、これが一番大きかったという理由で選んだような記憶がある。
外部マイクを付けたいなあと思いつつ、内蔵マイクのまんま6年が経とうとしている。
撮影時に重要なもののひとつが照明…なのだが、DIY用のハロゲンライトとコンパクトなレフ板を持っているだけだったりする…合計金額で3000円もかけていない。
だが、しか~し!
そんな状況で特撮をやろうってわけである。
え? 特撮?
単に「映像作品」というだけでも無謀なのに、特撮かよっ!
高校時代に8mmフィルムでセルアニメ…はお金がなくて出来なかったので動画用紙にマーカーで描いた絵を動かしたり、糸ヒューズを芯にバスコーク(風呂などの防水用充填シリコンゴム)で作った可動フィギュアをコマ撮りしたり、フィルムに1コマずつ針でキズを付ける「シネカリグラフ」という手法で光線技を再現したり…と、実戦らしきことをやってから四半世紀が経っている。
一応現在に至るまで『CINEFEX』といった特撮系ムックだの『ムービーマジック』といったテレビ番組だのDVDの特典映像だのを眺めてはいたのだが。
何となくやり方を知っているからと言って「自分でも出来る」ことにはならない。
でも、やるのだ。
ほとんどそのためにパソコンをメインとした周辺機器やソフトを長年にわたって少しずつ揃えてきたのだ。
冒頭に「とりあえず設備投資さえすれば」などと簡単に書いちゃったが、私の場合特にパソコンのソフトへの投資がシャレにならない。
私の悪い癖で、ついハイグレードなソフトを導入してしまうのだ。
ハイグレード過ぎて使いこなせていない。使いこなせない部分はローテクで補う…って、だったら初めから易しくて安いソフトを買えよ。
例えば、爆発。
どうやらウチの3Dソフトでもかなりリアルな爆発シーンが作れるらしい。が、市販のマニュアル本を見ながら挑戦したものの途中でわけがわからなくなって、挫折。
結局、某「バイクに乗る変身ヒーロー」のフィギュア(食玩だったか?)の背景に付いていた透明樹脂製の“爆発”をデジカメで撮影したものを加工した。
↑これが…
ダウンロードは🎥こちら
↑こうなった。まあ、爆発に見えないことはない。もっとも今回の映像ではこの爆発は使わないのだが。
こういうアホなことをやるために、AdobeのPhotoshop(静止画加工ソフト)とAfterEffects(動画加工ソフト)というプロも使っているようなバカ高いソフトを使ってやっているのである。
こうして作った素材を、AppleのFinal Cut Studioというこれまたバカ高いソフト(の集合体)を使ってまとめているのである。
しかもそんなソフトを持っているもんで、今回もポスプロの作業を全部安請け合いしてしまったのである。「ウチにあるソフトを使えば出来ますよ」と…。ソフトは凄いが私は凄くないのだ。
結局、引き受けてからどうやってそんなシーンを再現出来るのかを研究することになる。マニュアルは読まない(読めよ!)。手探りである。
と、前の段落をご覧になるとおわかりのように、今作っている映像は「私の」作品ではない。「我らの」作品なのである。
鬼のようなプロデューサー兼(主演男優であるお子さんの)マネージャー兼スーツアクター。
鬼のようなプロデューサーだったことがある助監督兼メイキング監督(メイキングまで撮ってるんか!)。
鬼のようなプロ根性を持つ造型師兼スーツアクター。
それに、私。えっと…一応は本編監督なのだが、撮影・音楽製作・録音・編集・合成・CG・その他各種デザインを「監督である自分」から下請け。でも、実写では監督デビューだもんね、と、調子に乗っている。
この私を含めた4人というのがまた、ネタ出しの暴走状態で誰も止める者がいない。打ち合わせの時は、「下請けである自分」のことなどすっかり忘れている。
それどころか、一人で絵コンテを切っているときも“背景→合成”などと自分の首をしめるようなことを平気で書くようなノリになっている。
で、一応のメインスタッフはこの4人なのだが、他にも沢山の方が直接&間接に関わっている。
私が関わるとどうしても「一発芸ネタ作品」になってしまうこともあり、完成&上映の瞬間に笑っていただくまでは内輪にも詳細は秘密にしてある。上記4人以外は詳しい内容は知らない。その、知らない状態で、何だかわからんけど協力して下さる方がいるんだから凄いことである。わからないながらも「ノリ」に同調してくれる顔ぶれなのだ。
…その全ての人たちが、知り合って1年程度の「ウルトラなお友だち」なのである。
自主制作映画に欠かせない環境は機材やソフト以上にそういうお友だちなんだなあ、としみじみと感じている。
そもそも「映像を作ろう!」というきっかけは、このお友だちの皆さんが作ってくれたもの。
そういう皆さんに報いるべく、日々「よりバカバカしい映像」を目指して作業にいそしんでいる。
なお、個人情報やら自爆ネタがてんこ盛りの動画になるので、完成後もこのブログでその全貌を明らかにすることは出来ない。が、何とか拙い文章と補助的な画像で雰囲気だけは書いていきたいと思っている…思っているだけでどうなるかわかりませんm(__)m。
『頑張ってね。』
by オビコ (2009-01-19 21:40)
爆発!あれがああなるのですか?すごい!
鬼の方々、そのお子さん・・・?
「バースデーパーティー」の時も「鬼プロ」されてた方では?
完成しましたら是非拝見したいのですが・・・
可能な限りのレポ楽しみにしております
頑張ってください!
by みぃ パパ (2009-01-19 21:48)
>オビコ様
頑張ってます(笑)
どうも、こういう特撮の追体験(まがい)のコトをやるのが私の性分に合ったファン活動のような気もしています。皆さんのおかげですm(__)m
by studio7 (2009-01-19 22:09)
>みぃ パパ様
「鬼プロ」は一人ではなかったのです。前回の「鬼プロ」が今回は「鬼助監督」をやってます。
ウルトラなお友だちなのに、ヒーローや怪獣・宇宙人だけでなく、鬼やら妖怪と出会うことが多いような…。
内輪ネタばかりなのでホントに内輪にしか何のこっちゃわからん映像ですが、恐らく“限定50人の内輪”の中にみぃ パパさんも含まれていると思いますよ!
by studio7 (2009-01-19 22:17)
その一部を拝見させて頂きましたが(あ、まだ内緒でしたか?)、あまりの凄さに期待は膨らむばかり…。ある意味、今月23日発売の某DVDより楽しみだったりして…(^_^;)
日暮監督補、ごめんなさいm(__)mm(__)mm(__)m
by UMAX (2009-01-19 23:42)
>UMAX様
ホントに一部の一部だけしかお見せせずにいきなり「これをやって下さい」と押し掛けてしまいまして…。その節はありがとうございました!
“某DVD”を観てしまうとまた妙に燃えて、既に完成している部分にまで手を加えちゃったりするのが自分でも怖いです…誰も止めてくれる人がいないしぃ〜。
もっとも、特典映像という点では“某DVD”に引けをとりません! あくまでバカバカしいという点に於いてですが。
by studio7 (2009-01-20 00:04)
その特撮作品に 逃げ惑う群衆の一人としてでもエキストラ出演したかったです(>ε<)ぷっ
どんな素晴らしい作品になったのか、是非とも見せていただきたいです。
(σ´∀`)σ オゥイェ-♪
by ミキティ美希太郎 (2009-01-20 00:28)
>ミキティ美希太郎様
冗談でなく、ホントに“逃げ惑う群衆”シーンがあったりして…。
道路の一区画を通行止めにして1000人のエキストラを集める、という企画はプロデューサーからNGが出てしまったので、別シーンのロケのついでに車を停めた駐車場で…ムニャムニャ…。
実は、その逃げ惑う群衆シーンに今回の映像のスピリッツが最も端的に表れています。
by studio7 (2009-01-21 00:11)
う~~~ん、決して鬼ではないと思っているマックです(笑)
みんな何気ない一言が「鬼」なんでしょうねぇ~
次回作でも「素人のプロ根性」を見せますよぉ~~~ヽ(^o^)丿
by マック&シュンカナ (2009-01-26 23:08)
>マック&シュンカナ様
何だかこちらが「鬼! 鬼!」と言うことで、鬼な皆さんを煽っているような気がしないでもありません。…自業自得…。
まあ、楽しいからいいや。
素人ならではの作品ですしね!
by studio7 (2009-01-27 23:57)
鬼だなんてすべては誤解だと思っているケイパパです。
特撮って、改めて発想の転換とアイディアなんですね~。
自分的には興味があっても、弾着とかで遊んでいた位なので、実際の高価な機材を使った特撮は今回を改めて見て、「すごーい」と思っています。
ちなみに、一般的には「すごーーい」の自分の感想が一番多いと思います。
by ケイパパ (2009-02-04 23:26)
>ケイパパ様
あ、鬼一号だ。
ってか、弾着で遊んだんですか? 凄い!
一度はやりたいですよね、弾着。
高価な機材…まあ、動画系ソフトと録音機はちょっと分不相応なものを使ったような気がしますが、ハード系は全てご家庭用です。
素人ならではの良さが出ているといいですね(^^)
by studio7 (2009-02-05 00:01)