殿様気分

　凝り性である。
　いや、ヲタだとかマニアックという意味ではなく、背中や肩が凝るのだ。
　自覚はあまり無いのだが、床屋さんなどでマッサージしてもらうと「めちゃめちゃ凝ってますよ」と言われる。マッサージが得意な従弟に「もう鉄板状態だよ」と言われたこともある。それでもなお、ほとんど自覚が無い。マッサージを受けると確かに気持ちが良いのだが。

　それが、自分でも明らかに凝っている感覚が出てきた。これは相当凝っているのではないかと考えられる。

　改めて街を眺めると、マッサージ屋さんがずいぶんあるなあと気づく。そういう所に通って凝りをほぐしてもらったり、足裏マッサージでスッキリするという知人もけっこういる。

　ん〜。だが、街中のマッサージ屋さんだと資格無しだったり、気功整体とかそっち系に懐疑的な自分にはそぐわなかったり、もっとヤバいのは“違うサービス”の店だったり…。要は心配なのである。
　以前、寝違えた時に整形外科のリハビリでマッサージを受けたが、施術時間10分。安心だが物足りない。
　となると、医療機関ではなく、かつ信頼に足るマッサージの店を探さねばならない。

　で、例によって新宿伊勢丹MEN'S。
　先のプチリニューアルに伴い、８階に「ISETAN MEN'S DAY SPA／伊勢丹 メンズ デイ スパ」のコーナーが新設された。男性専用のエステと言うか、文字どおり男性専用スパである。

　（▲ロッカールーム）

　伊勢丹だからと言って信頼できるという根拠は無い。実際、「伊勢丹 メンズ デイ スパ」のスタッフにも有資格者とそうでない人がいるとのこと。相場はよく知らないのだが、決して安い金額とは言えない。だが何度も書いてきたように伊勢丹信奉者の私である。何事も経験だし、と自らに言い訳して同コーナーを訪ねる（予約制）。今回は前身マッサージ…パンフのメニューで言うところの“ボディセラピー／ディープティッシュー（60分）”というコースをお願いした。

　まず、接客はまさにVIP待遇。ところどろこ敬語の使い方が間違っていたりもするが、奇麗なおねーさんには採点が甘くなる私なのでそれはいいや。
　室内もゴージャスだし清潔感もあふれている。
　ロッカールームでパンツ一丁の上に紙製のボクサーパンツを履き、さらにガウンを羽織ってから待合い室へ。レモン水の無料サービスもある。

　（▲ガウン）
　そこへ、上下黒のコスチューム…いや、ユニフォームの女性が登場。「担当させていただきます○○です。ではこちらへどうぞ」と個室に案内される。
　個室に男女二人だけ。セクハラをする勘違い野郎も多々いるのではないかと余計な心配をしてみたり。

　マッサージが始まると、とにかく心地よくて寝てしまいそうになる。が、予想以上に凝っていたらしく、ゴリゴリと“効いてる！”という実感に寝ているどころではない。しかも、うつ伏せで寝ちゃうとヨダレを垂らしそうだし。
　続いて仰向けとなって前面のマッサージ。膝の下とか、脇腹とか、意外なところが気持ち良かったりする。よくわからないのだが、何でもリンパの流れに沿ってやっているので、老廃物の排出を促したりする効果があるんだとか。
　
　結論から言うと、スッキリ爽快。しかも、前述のようにゴージャスな雰囲気で最高の待遇、施術してくれる人との会話もそれなりに（気を遣いながらも）楽しめるし、まあ、その、若い女性に身体を触れてもらえるというだけでも嬉しいじゃないですか（これだからオヤジは…）。

　ただ、金額からすると２カ月に１回が限度…それでも贅沢。実は今回、メディコム・トイのリアルアクションヒーロズ“キングジョー”を買うか伊勢丹メンズデイスパに行くかを秤にかけた…まあ、それくらいの金額ってことです。
　結果、SPAを選んだ私はヲタク失格。

----------------------------------------------------------------

※メンズファッションに関連するブログが下のリンク先で捜せます。

タグ：伊勢丹 スパ