新・ご家庭特撮 ~公開&評価編 [映像製作/映画/アニメ]
パーティ本番で今回の映像を流したところ、予想以上にウケてくれたようである。
特に「子どもたちが笑ってくれた」というのは最大の評価であると言える。
完成途上の映像をチビセブンさんのご子息が見て、私の前で「気に入ったシーン」を何度も繰り返して再現してくれたり、お風呂の中で映像につけたBGMを口ずさんでいた(パパ談)とのこと。その反応によって我々はイイ線いっているのかな、という手応えだか錯覚だかを感じたものである。
それだけではなかった。
実はそのパーティーで公開する前に、「とあるプロの二人」に我々の作品を観ていただく機会があったのだ。
今回の映像は、様々なウルトラ作品のバロデ…オマージュであることは何度か書いたが、「とあるプロ」はお二方ともそのオマージュの元となったウルトラ作品群に主要なスタッフとして関わっている。
プロが自ら真剣に作った作品をパロディにされるというのは、決して愉快なことでは無いハズである。しかも、ド素人による「ゆるゆる作品」…。これをオリジナルのスタッフにお見せするというのは無謀というか無礼というか…。
だが、作品の出来不出来はともかく、我々はそのオリジナル作品が大好きであり、そのシーンやテイストを再現するという意味で「ファン活動」と認識していた。
これは是非ご覧いただかなくてはなるまい。もしそこで、最低でも苦笑していただければ「ファン活動」として認めていただいたものと(勝手ではあるが)思うことが出来る。
逆に、怒られても仕方のないこと…もしも「こんなモノ作りおって!」とお怒りを買ったら、パーティーでの上映も中止となる可能性がある。「バクチ」とも言える行為であった。
例えて言うなら、いいトシこいたオトナが王貞治さんに「私の一本足打法を見てくれ」と言っているようなもの…例えが古いか…。
とにかく、別々の場でお二方にお会いするチャンスがあったので、私はiPod Touchに作品を収めて持参した。
▲他のメンバーに途中経過をチェックしてもらう時にも使った。今回大活躍!
まずはAさん。
演出がご専門ながら技術的な知識も豊富で本編&特撮の双方に関わっている。シナリオハンティングからDVDの商品化という「入り口から出口まで」、そしてファンとの交流にも力を入れて下さった方…言わば「全て」に精通している方である。
おずおずとiPodを手渡すとき、さすがに緊張して脇の下には汗が流れていた。
映像スタート…すぐに我々の意図をご理解下さったようで、大爆笑して下さった!
(c)Keipapa
▲破顔の瞬間をケイパパのカメラがとらえた!
3本の映像…トータルで8分ほど、Aさんはかなり熱心に我々の作品をご覧になり、ところどころ「これ、音楽はどうやったんですか?」「このシーンはどうやって処理をしたんですか?」と、こちらが訊いてほしいことを質問して下さった。
少なくとも編集や特撮に関する限り、他のスタッフは私が具体的にどんな作業をしているのか知らない。どうも「studio7を通せば、映像が自然に出来上がってくる」という程度の認識しか持っていなかったのではないか…鬼ですからね。
しかし、Aさんはそのあたりの技術にも詳しいわけで、私が担当した作業について熟知している。
真っ先にいただいた質問は「これ、どれくらい時間かかりました?」であった。
技術的な面で言うと、初めて理解者と出会った感じであった。
続いてBさん。
お仕事は「映画監督」。今回、この方が監督を務めた作品のパロデ…オマージュが非常に多い。
いざお会いした時はさすがに「お見せしない方がいいかな」と怖じ気づいていたのだが、チビセブンプロデューサーとケイパパ助監督から「今見せなくてどうする!」という強気の後押しがあり、震える手でiPodをお渡しする。
ところどころ映像を止め、ヘッドフォンを外して「こういうカットは広角レンズを使うといいですよ」「光線技なんかは、単に光らせるだけじゃなくて、色を着けたりウエーブの動きを加えてオリジナリティを出せるといいですね」と、私にとってはハイレベル過ぎるアドバイスをして下さった。
(c)Keipapa
▲アドバイスを下さる瞬間をケイパパのカメラがとらえた!(“瞬間”ぢゃ無ェ!)
そして決めのヒトコト…
「ファンの方がこういう形で作って下さって嬉しいですよ」
感激である。
また、このお二方からいただいた共通の感想…
『あなたはこれからも映像を作るべきだ』
うわ~~~~~~~っ!
単なるド素人集団が撮影体勢も製作プロセスも何もかもデタラメに作った作品に対して、こういう過分なお言葉をいただけたというのは感激以上に驚きである。
…もっともこれは、冒頭の古い例えで言うと王貞治さんが「ははは…頑張ってください」と社交辞令を述べるのと同じような感じではあるが。
あ、ここでお詫びを二つ。
Aさんには「オトナたちがよってたかって作った」旨を程度ご説明したが、Bさんにはあたかも「私が作った」みたいな印象を与えてしまったように思う。皆さん、ごめんなさいm(__)m
また、AさんとBさんにちょこっとウソをついてしまった。
全く同じシーンでお二方とも「ここ、作画合成ですか?」とお尋ねくださったのだが、私は何故か二回とも「あ、はい」とか答えてしまった。
“作画合成”というのは、乱暴に言うと光線などの「絵」を一コマずつ描いてアニメーションを作り、それを実写素材などに合成する方法である。
…スミマセン、あれはホントはAfterEffectだけで作ったCGで、作画合成ではありません。
ダウンロードは🎥こちら
▲これ…。
え~、てなわけで、我々が作った映像はエンドユーザーであるお子さん…そして映像のプロがそれなりに関心を示して下さったのである。
「そういう評価を受けた作品である」という先入観を持って思い出すなりご覧いただくなり想像するなりしていただければ、多少はありがたみを感じられると思われるので何卒よろしくお願いしますよ。
映像作品を作ろうとしている皆さんの参考になったかどうかはわからないが、とにかく短くても1本完成させることだけはお薦めしておく。
我々のようなド素人集団でも、短いながらも作ることが出来たのである。
まずは完成させなくては話にならない。
そして、皆さんに観ていただくということも重要であろう。
ボロクソに言われてもいいじゃないですか。次につながれば良い。
まあ、我々は今回、なまじウケが良かったもんで、一切の反省もなく「次回作を作りたいよね」と全員調子に乗っているところだが。
それ以上に「楽しかったからまたやろう!」という気持ちが強い。
さて、今日は、誰が何と言おうと「2月29日」である。今年は閏年じゃ無いじゃんか、という意見は受け付けない。
今年の2月は私の都合で31日まであるっ!
タグ:自主制作
最近余裕がないくせに、飲んだくれているPのチビセブンです。
その後、レオ体操も忘れてしまっているチビセブンです…
あのお二人から、合格点をもらっている且
子供たちにも大人たちにも大受けだったのだから
誰が何と言おうと大成功だったのだと思います。
プチセブンはと言うと、記事のとおりで
ウルトラマンシリーズの歌=studio7作の音楽
となっているのも事実ですし
職場の同僚(ウルトラファンでも何でもない)からも
「あのDVDってもらえるんですか?
ファイトがもう1回見たいんですけど」
と懇願されている現状ですから
パーティーが成功というよりも
studio7作品そのものが成功と言う事ではないでしょうか。
そろそろ特典の仕上げもしなくてはなりませんね~
自分のパートを早く撮らなきゃですね…
そして!
春には次回作の撮影が待ってま~す(笑)
by チビセブン (2009-03-01 23:43)
まず始めに!
「出遅れてないから大丈夫ですよぉ~~
カナエはシュンスケにうつして!すこぶる元気です(^_^;)」
ええぇ~~っと!
私が思うにこの作品自体は私としては
「自分は1割もかかわっていないかと思います」
これが本音であり正直な感想です。
「studio7作」といって間違いないかと・・・
あくまでも指示通りに動いただけですからねぇ~~
あれやこれやの要求に答えたのもstudio7さんですから(笑)
あとはみんなの「やる気」ですね。
「楽しいものを作らなくては!」ではなく
「楽しいから作っている・・・」
それが短い素人作品であっても、見る人の笑いを誘い、
関心を抱かせんたんだと思います
プロにとって「まねされることは最大の讃辞」だとおもいますしね。
あのお二人の行っていたことはあながち「お世辞」ではないとおもいます。
また楽しい撮影をやりましょう!!
次は崖から海にダイブのシーンがあるそうですよヽ(^o^)丿
助監督かプロデューサーがやってくれるそうですから(笑)
by マック&シュンカナ (2009-03-01 23:52)
>チビセブンP様
たぶん「合格点」は貰ってないと思います(笑)
Aさんが爆笑して下さったのは、「ネタ」が面白かったからでしょう。映像に散りばめられたネタは、今回のスタッフ&キャストの誰が欠けても作れなかったものです。
もちろんプロからいただいた言葉は光栄至極ですが、やっぱり「お子さんやプロを笑わせた」という方が達成感がありますね。
今後も真剣に映像やストーリー作りの勉強をするなどという間違った方向に走ることなく邁進していきますので、また「ネタのまとめ役」として使ってください、プロデューサー!
by studio7 (2009-03-02 00:32)
本職の方にみせたのですね?凄く勇気が・・・?
でも見せる機会が有るのが凄い!
その方々を笑わせたり、アドバイスも「こちらを映画を作る仲間」として対等に評価しての「専門的コメント・アドバイス」!
凄いです!あなた方は「何者?」でございます(笑)
ここまで記事を読み続けると・・・・もう観たくてたまらなくなってしまいました!
5月にこちらに来られるご予定の「鬼」の方に見せてもらおうかな?
鬼の方々・・なにやら次回作の「鬼のシナリオ」作成してるようですね?
by みぃ パパ (2009-03-02 00:40)
>マック&シュンカナ様
そもそもが昨年のケイパパ家のイベントで展開されたライブの「ファイト」が原点です。まずはあのキャラクターが無かったら今回の映像化はなかったでしょう。
あの映像が「本格的なヒーロー」と「本格的な怪獣」だったらどうか?と想像してみてください。…面白くも何ともないですよね(笑)
あ、私も指示通りに動いた人間の一人ですよ。「こういう映像にまとめろ」「車をワープさせろ」「光線の幅をもっと拡げろ」…そういう鬼な指示をそのまんま反映させただけです。
どっちにしても我々の場合、「本気の映像」を作ろうとしてはダメだと思います。「本気で楽しみながら遊んでいる様子を撮影する」「その緩い映像に変なこだわりの特撮を使う」というノリは保ちたいですね。
あ、皆さんで今からミニチュアの建物を用意しといて下さい。
もちろん、空き箱や牛乳パックを使って…(笑)
by studio7 (2009-03-02 00:44)
>みぃ パパ様
おっしゃるとおり、勇気…というか、本文にも書いたように無謀な行為だと思います。しかも「単なるプロ」ではなく「オリジナル作品に関わったプロ」ですからね…あぶないなあ。
私のメインの趣味は漫画を描くことなんですが、それですらプロに見せたことなどなかったと言うのに…勢いというのは恐ろしいものです。
順調にいけば、5月より前に「鬼」がみぃ パパさんにもご覧いただけるように手配すると思います。
ただ、くどいようですが、このブログ記事は針小棒大な書き方をしてますので、そのあたり差し引いて受け止めて下さいますよう…。
by studio7 (2009-03-02 01:01)
tudio7さん、はじめまして。
わたしは北海道の石井と申します。
ブログ、とても楽しく拝見しました。
「とにかく完成させること、評価は二の次」ですよ。
わたしも仲間と映画制作に挑戦。やっと仕上がりました。
国木田独歩の「空知川の岸辺」
出演者は誰もいなくて、ナレーターと写真だけの映像ですが
できるだけ小説の原作に忠実にと、しあげました。
DVDに製作しておりますので、ご批評願えないでしょうか。
ウルトラマンは大好きでパチスロもウルトラマンばかり、やってます。
毎日、いやな出来事がおおい中で映画制作に没頭できることが救いです。
これからも、楽しいブログ期待しています。
by 石井一男 (2009-04-30 14:10)
>石井一男様
お返事が遅くなり、申し訳ありません。
まずはご訪問ありがとうございます。
おっしゃるとおり、個人的には「評価は二の次」だと思います(自主制作の場合は)。
もっとも、我々の場合は観客全員が知人という内輪向けでしたので、ウケは狙っていましたが…(笑)
いずれにせよ、完成品が無い事には反省も出来ませんし評価も得られませんよね。
子どもの頃に育った家から徒歩圏内に2つ、独歩の文学碑がありました。『武蔵野』で描かれた地域と私の生息エリアがほぼ重なっていまして…。なので、『武蔵野』以外は読んだことが無いのですが、確かに写真とナレーションで映像化するのにちょうど良い作風かもしれません。
ただ、我々は他の方の作品を評価出来る立場にはありません。
と、言うのも映像のことや視覚表現についてあまりにも知らな過ぎるからです。
「思いついたネタをどう形にするか」ということだけで進めちゃいましたので…(^^;
その道に詳しい方に批評していただいたり、上映等をしてお客さんの生の反応をご覧になるのが一番かと思います。
一方で、石井様のように自主制作の映像を作っていらっしゃる方が拙ブログをご覧下さったこと、非常に嬉しく(&恥ずかしく…)感じております。
近々にこのブログにて新規活動の告知をする予定ですので、またよろしくお願いいたします。
by studio7 (2009-05-05 15:21)